五鈷杵と念珠

弘法大師/遍照院 未分類

 3月21日大師のご入定につきましては重々ご承知でしょうから、ここは御影として現わされる大師の姿について少々お話を。

 よく知られている大師の座姿(top画像/当山蔵)は、平城天皇の皇子にして大師の弟子であった真如親王が描いたものを根本にしているものです(原本は高野山御影堂にあり)。

ところがこの御姿は、追慕目的である他宗の一般的な祖師像とは違って「五鈷杵と念珠を構える」という、何かを意図した姿であることにお気づきでしょうか。

 携えている密教法具である五鈷杵は、実は金剛界曼荼羅のシンボルにしてその力用の現れである愛染明王の象徴であります。また念珠も、胎蔵曼荼羅の円相にして羂索でもあり、その力用の現れである不動明王の象徴でもあります。

愛染明王/遍照院

 そうです、大師の御姿は実には「愛染と不動、両明王の境界に住して加持を揮う」そのお誓いの姿であります。大師の言葉にこうあります。

不動明王/遍照院

【如来威神の力を離れれば、十地の菩薩もその境界にあらず】仏の加持を蒙らなければ、高位の菩薩でも悟りには到達し得ない、と。いわんや我ら凡俗においては言うまでもなく。

 でありますから大師は、悟りの当体である両部曼荼羅の加持法門の筆頭たる愛染・不動の三昧に住し続けることで、我らに如来威神の力を施さんとする、その大誓願の姿であります。

 ちなみに不動と愛染の両明王は、仏門という道程にあって如何なる位置づけの仏であるか、度々お話させてもらってますので、篤信の信徒さんにはご存じと思います。そういう視点でも、一見何気なく法具を持した姿には、大師の願いの深謀遠慮が窺えましょう。

 大師の同行二人は超宗派どころか、インバウンドで外人さんも感じる所だそうです。己が信仰に加えて大師を祈り行動する人には、必ずやお加持が施されましょう。

 この度の当山正御影供の施主/精霊ともに大師の同行二人を蒙り、精霊には仏果を増進し、施主には智恵と福寿を得られますよう。皆様にも南無大師遍照金剛と祈り、加護を現前享受されますことを。

→本年の当山正御影供の様子はこちら

※3月21日当山法話の要略

コメント

テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました